「ちがい」を楽しもう:今こそ考えたい観光の可能性

観光がもたらす摩擦

今回こそとの連続です。そうした「ちがい」との出会いは、通常の生活においては、不快で嫌な物であることが多いでしょう。しかし観光は「そうした「ちがい」を「楽しみ」を経由して経験する営み」です。異文化や他者との「ちがい」を楽しむこと、それが観光の本質の一側面です。

楽しみながら「ちがい」と出会い、驚きや「ガッカリ」を経験し、自らの視野を広げていくこと。観光は、「ガッカリ」という「新発見」をつうじて自己成長できるチャンスなのです

観光とは、「さまざまな差異を備えた人びとが同じ場所に一時的に集まる時空間」にほかなりません。その場所は、たしかに摩擦やすれ違いのきっかけでもありますが、同時に他者との相互理解のきっかけでもあるはずです。この後者の可能性を追求していくことが今求められているように思われます。

今回の記事では、その一つの可能性となる考え方として先行的なイメージと「ガッカリ」の関係について検討してみました。引き続きこのテーマについては検討していきたいと思います。みなさんもぜひ、「観光地でのガッカリ」をプラスに捉え直し、異文化理解や他者との交流の可能性として観光を考えてみてほしいと思います。

この記事に対するご感想やご意見は、ぜひコメント欄から投稿お願いいたします

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

関連記事

  1. 誰でも旅ができる世界に:ユニバーサルツーリズムについて解説!

  2. ポジティブ・サステナビリティ【後編】「体験」はなぜサステナブルなのか

  3. 新しいようで古い旅のスタイル、もう一度旅したくなる場所を増やす「おてつたび」とは(前編)

  4. 「旅=非日常」はもう古いかも!?――「かっこいい旅人」は生活するように旅をする

  5. 事前に旅先の情報を調べておこう

    03 事前に歴史・文化をしらべておこう

  6. 「かっこいい旅人」になるために【後編】:「旅シェア」のススメ

  1. 【神奈川】ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電…

  2. 映画『ラスト・ツーリスト』が描くオーバーツーリズ…

  3. ヴィエンチャン郊外の新名所「LaForet(ラフォーレ)…

  4. 【石川】能登のサステナブルツーリズム事例3選!観光…

  5. スリランカ紅茶の故郷ウバで学ぶ、手づくり紅茶体験…

  1. 観光客は「観る側」から「観られる側」へ:「観る/…

  2. 星野リゾート西表島ホテル

    「日本初のエコツーリズムリゾートを目指す」星野リ…

  3. 【石川】能登のサステナブルツーリズム事例3選!観光…

  4. 地産地消を超える!豊丘村で自分で食材を集めるe-bik…

  5. 復興を応援する旅:旅人として必要な配慮を考えよう…

月別記事・レポート