「サステナブルな旅」とは、旅を楽しみながら、広く地球環境、社会、経済に配慮し、旅先の人々の暮らしに敬意を払い、旅すること。
「サスタビを知る」のコーナーでもさまざまなサステナブルスポットや事例をご紹介していますが、こちらの記事では、2024年6月にリリースされた最新のサステナブルなニュースをピックアップしてご紹介していきます。
観光庁が「観光振興事業費補助金(歴史的資源を活用した観光まちづくり推進事業)」採択13地域を選定
観光庁では日本の魅力を生かした歴史的な観光まちづくりの一環として、城や社寺、古民家等の歴史的資源の高付加価値化を促進する補助金事業を行っています。
2024年度に選定された13地域には、兵庫県たつの市におけるプロジェクト「国重文「堀家住宅」と重伝建をつなぐ発酵観光まちづくり事業」や、群馬県桐生市における織物の町・桐生「地域と観光が織り交ざるカフェ&パーク 桐生テラマチプロジェクト構想」プロジェクトなどがあります。
観光や食べ歩き、イベント時などのゴミのポイ捨てゼロを目指す専用紙袋「MOTTE KAERU KAMIBUKURO」がリリース
インバウンドが盛り上がる中、人気観光地で山積している問題のひとつ「ごみのポイ捨て問題」。
解決に向けステレオ・スキップ社が開発した「MOTTE KAERU KAMIBUKURO」は、食べ歩きやイベント時にごみを自宅まで持ち帰ることに特化したスマートごみ袋です。
この次世代型ごみ袋は汚れに強く、何度も開け閉めも可能などの利点を持ち、課題解決に向けた大きな一歩となることが期待されます。
サイクリスト向けプラットフォーム「CyclingFriends」web版が公開
「みんなで作るサイクリングマップ」をコンセプトとしたサイクリスト向けプラットフォーム、CyclingFriendsのウェブ版が5月28日に公開されました。
走行記録を元に、位置情報、写真と文章で作り上げた活動日記が共有できるのみならず、データとして地図上に落とし込まれていく仕組みが特徴です。
小田急電鉄から「箱根でエシカル旅プラン」が発売
小田急電鉄は、宿泊先での1泊と企画乗車券「箱根フリーパス」、往復ロマンスカーをセットにした既存旅行商品「箱根ベストパック」にエシカル要素を加えたプランを2024年6月5日に発売しました。
具体的な取り組みは、J-クレジット制度の活用によるオフセットや再エネ由来の移動、自然景観や貴重な歴史・文化遺産の保全、オーバーツーリズムへの対策などへの活用を目的とした利用者一人あたり1,000円の加算金額、「寄木細工」をモチーフにしたNFTアートのプレゼントなど。
傘シェアのアイカサが「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト for City」を開始
1回レンタルすることにより、CO2約692gの削減に貢献するサステナブルな傘のシェアリングサービス『アイカサ』が、街全体で使い捨て傘の削減を目指す「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト for City」を開始。
第一弾では、渋谷駅半径600mに100箇所以上の傘立て設置を行うほか6周年記念として再生素材100%の「サステイナブルな傘」が順次設置されます。
【日本は3位】観光経済力ランキング2024が発表
世界経済フォーラム(WEF)が観光経済力の世界ランキング最新版を公表。
2年ごとに発表しているもので、今回は米国が1位、前回調査で首位だった日本は3位の結果になりました。
自然・文化資源、地域社会の観光に対する受容性など各国の観光部門を評価し、ランク付けされており、パンデミック後の観光業全体の回復についても触れられています。
出典:https://forbesjapan.com/articles/detail/71428
編集後記
沖縄地方は梅雨が明け、その他の地域も夏本番を目前に控えている時期ですね。
猛暑が続く近年の夏は、旅人にとっても多くの影響が懸念される問題です。
世界に目を向けてみると、中東・サウジアラビアでイスラム教徒が聖地メッカを訪れる大巡礼「ハッジ」が猛暑の中行われ熱中症等で1300人以上が死亡した事例や、熱波が襲うギリシャにおける観光客の死者や行方不明者が相次ぐニュースが記憶に新しいかと思います。
また、旅をする本人以外も旅先の候補地となる新興国や途上国では農作物の不作や生活区域における水害・干ばつなどわたしたちが考える以上の影響が人々を襲っており、気候変動は単なる環境問題ではなく人権と直結した課題なのです。
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