フェアトレード月間に考える2050年の食の未来。「想像できる?【  】のない未来」イベントレポート

「フェアトレード」と聞くと何を連想するでしょうか?作り手の見える商品、トレーサビリティの取れた商品、途上国の人々の人権など、フェアトレードは多くの社会課題やSDGsの達成などにつながる取り組みです。
イギリス発祥のフェアトレードですが、日本では2010年代初頭より街ぐるみでフェアトレードを盛り上げる「フェアトレードタウン」運動などさまざまな活動が行われてきました。

この記事ではエシカル・コンシェルジュでもある筆者が2024年のフェアトレードのいまや、5月のフェアトレード月間に合わせ開催されたイベントについてご紹介します。

フェアトレード市場は過去最大の200億円を突破

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フェアトレードをめぐる日本のいまはどうなっているのでしょうか。フェアトレード・ラベル・ジャパンによると、2023年のフェアトレード市場規模は200億円を突破したと発表されました。

調査を開始した2014年と比較すると、その伸び幅は2.2倍にもなり、とても飛躍的であることが伺えます。コーヒー市場やプライベートブランドの商品数や販売量が拡大したこと、サプライチェーンにおける人権意識の向上、SDGsの認知率向上などがフェアトレード市場拡大の後押しの要因となりました。

現状欧米諸国と比較するとまだまだ市場規模は追いついていないものの、その差は着実に埋まりつつあり明るい未来への兆しが見えてきていますね!

ポップアップイベント「想像できる?【  】のない未来」

世界フェアトレード・デーである5月の第2土曜日にちなみ、5月は「フェアトレード月間」として啓発運動やキャンペーンが行われています。NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンでは「ミリオンアクションキャンペーン2024」と題しフェアトレードの商品購入・SNS投稿・イベント参加などが1アクション=1円換算で寄付になるキャンペーンを実施。

キャンペーンの一環として、2024年のフェアトレード月間のキャッチコピーである「想像できる?【   】のない未来」をテーマとしたポップアップイベントが東京・渋谷の渋谷スクランブルスクエア 7階 「L×7」にて2024年5月9日(木)〜5月22日(水)の期間で開催されました。

今回は、実際に会場へ足を運んできたのでその中身をレポートしていきます!

2050年の「食」の未来は?

現在、気候変動によりさまざまな農作物の生産量が減少していることを知っていますか?飽食の時代と言われる日本に住んでいると、その現状は見えにくいかも知れません。

コーヒー、バナナ、カカオなどの産地でもその被害は年々深刻さを増しており、解決策のひとつとしてフェアトレードによる気候変動緩和策や農家支援が重要性を増しています。

その現状に警鐘を鳴らすべく、26年後である2050年の「食」の未来がわかるイベント限定メニューが登場しました。

2050年カフェセット(税込1,100円 1日10食限定)

「2050年カフェセット」と名付けられたこちらのセットメニュー。名前の通り、2050年のカフェメニューを想定したものです。

グラスの半分までしか注がれていない「2050年コーヒー」、とても小さなバナナケーキ「1/4甘酒バナナケーキ」、右のクッキーにはふんだんにチョコレートが使用されている一方、左のクッキーには少量のチョコレートしか使用されていないことが見た目からもわかる「2024年と2050年のチョコクッキー」。

アイスコーヒーはあっという間に飲み干し、バナナケーキは一口で完食。中でも、チョコレート容量の減少が比較されている2024年と2050年のチョコクッキーの実食が衝撃的でした。このままの未来をたどると避けては通れない、リアルな食の現実を目の当たりにとても複雑な気持ちになりました。

販売・展示も充実!参加型コーナーも

フェアトレードに関するクイズ展示

会場では、フェアトレードを理解するためのパネル展示や商品販売が展開されていました。「フェアトレード×気候変動」をクイズから具体的に知ることができるコーナーも。

フェアトレード商品の展示・販売は、青山学院大学との産学連携プロジェクトとして行われたものです。学生がセレクト・紹介コメントを寄せた商品たちを訪れた人は興味深く見たり、会場に立つ学生スタッフに話を聞くなどする場面もありました。

ドリップコーヒー、グリーンペッパーなど

インド刺繍のバッグやマイボトルカバーなど

プライベートブランド展開など、企業も続々とフェアトレードの輪に加わっています!

会場に登場した、ひときわ目を惹く大きなパネル。参加者それぞれが付箋に2050年に消えてほしくないものを書いて貼ると1枚=1円が寄付になる参加型企画です。

パネルに貼られた一枚いちまいの付箋から、未来に思いをつなぎたい意思がつながれていくのではないでしょうか。

フェアトレードをまるっと学び体感!

ポップアップイベント「想像できる?【  】のない未来」は、フェアトレードになじみのある人も、そうでない人も実際の展示やカフェメニューなどの体験を通してフェアトレードを「自分ごと」とするための入り口となることを期待させる内容でした。

 

出典:

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000082348.html

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000082348.html

 

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