地産地消を超える!豊丘村で自分で食材を集めるe-bikeツアー

旅の醍醐味は地域の美味しいもの!

皆さんの旅の楽しみは何ですか?話題のスポット、観光名所、豊かな自然にアクティビティ……。

そして、欠かせないのがその土地ならではの美味しいごはんですよね!個性豊かなご当地グルメや郷土料理、その土地でしか食べられない食材など、旅先ではついつい食べ過ぎてしまうという方も多いのではないでしょうか?

サスタビでも、カッコいい旅人の心得 “サスタビ20カ条” の中で「11. 地元食材を使ったレストランに行こう」を掲げ、地産地消のレストランや地元の味が楽しめる宿泊施設をたくさんご紹介しています。

そんな中、今回は長野県豊丘村で「地産地消」の先を行く、旅人自信が農家さんのところを巡って、自分で食材を集めるツアーを体験してきました!

長野県・豊丘村ってどんなところ?

長野県の南部、2つのアルプスに囲まれた盆地に位置する豊丘村は、天竜川が大地を削ってできた河岸段丘という独特な地形の上に成り立っています。

冬の降雪も少ない比較的温暖な気候を活かし、りんご・梨・桃・市田柿といった果物や、松茸などのキノコが特産品の農業中心の村です。村の中心にある「道の駅 南信州とよおかマルシェ」では地元の農家さんが作る野菜や果物などが豊富揃っていて、南信州の台所としてにぎわっています。

一般社団法人豊丘村観光協会「とよおか旅時間」では、村の中心産業である農業を活かして、観光客にも地元の農家さんにとっても旅がよいものとなり、持続可能な産業になることを目指して、サイクリングガイドツアーなどを核にしたサステナブルツーリズムの推進に力を入れています!

自分で食材を集めるe-bikeツアー

今回参加したツアーのミッションは「夕飯のBBQのための美味しい食材をGETすること」!

e-bikeにのって豊丘村の農家さんのところを回り、地元産&旬の食材を自分たちの手で収穫させていただきます!

河岸段丘といういくつもの丘が重なった地形は、急な坂が多いのですが、e-bikeだとスイスイ!普段まったく運動をしないという人にも気軽に参加できるように、というのがとよおか旅時間のサイクリングガイドツアーのポイントなのです。

原木シイタケできのこ狩り

まず伺ったのは、原木シイタケの栽培をしている農家さんのお家。

木陰にほだ木がずらーっと並べてあり、そこから大小さまざまなシイタケがひょこっと生えています。取り方を教えてもらい、恐る恐る手をのばしてシイタケを収穫すると……大きい!!スーパーでは見たことのないサイズ感のきのこをGETできました!

本当は1人2つまで収穫していい、というルールなのですが、オーナーさんは「もうシーズンの終わりだから、好きなだけ取って行って~!ほらこれも大きいよ」と次々、しいたけを渡してくださいりびっくり!豊丘村の皆さんの人柄にさっそく、触れられた瞬間でした。

山の恵み!春の山菜採り

シイタケの栽培をしているすぐ横にはタラの木が生えていました。そう、春の山菜の代表・タラの芽が次のターゲットです。

分厚い手袋を貸してもらい、タラの芽を持って根元から倒すと、ポキッと小気味よい音とともにきれいにタラの芽だけを採ることができました!

都市出身のメンバーが多いサスタビ編集部のなかでは、タラの芽を初めて見たという人も!田舎暮らしの喜びを一緒に体験させていただきました。

さらに、この時期地元の皆さんが好んで食べるという山菜・コシアブラも収穫させてもらうことに。タラの芽よりもクセがある大人の味で、てんぷらにすると最高なのだとか。今からもう夜ごはんが楽しみになってしまいました!

タケノコ堀と竹林整備

さらにe-bikeを走らせ、丘の上を上って行った先にはとても立派なお屋敷が。こちらはかつて庄屋さんだったお宅で、築300年以上の家を大事に住み継いできたのだそう。

今度はこちらのお家の裏山で、タケノコ堀りを体験です。小さく頭を出したタケノコを見つけたら、鍬で周りを掘って、タケノコの根元からしっかり掘り上げます。

急な斜面で足場を見つけながら、鍬を振るうのはなかなか大変。しかもこのタケノコ、採らずに放置してしまうとみるみる竹になって、荒れてしまう「竹害」の原因になってしまうという一面も。

里山を整備しながら、採ったタケノコは美味しくいただく。自然と共にある豊丘の暮らしを垣間見ることができました。

旬の味・アスパラガスを収穫

最後は冬の寒さを乗り越えて、甘みをたっぷりふくんだアスパラガスを収穫させてもらいました。

アスパラガスは他の野菜と異なり、植え付けてから1年目は収穫ができない植物です。農家さんが長い年月をかけて大事に育てたアスパラガスを、直接畑で見せてもらい、いただくくからこそ一層大切に味わうことができますね。

地域の食材でご馳走BBQディナー

山菜もタケノコも、お店で買ったら高値のものばかり

さて自転車をたくさん漕いでお腹がすいた後は、お待ちかねのBBQです!

山菜やアスパラガスは自分たちが採ってきたばかりで新鮮そのもの。タケノコは本来は一晩あく抜きをしなければ食べられないところを、前日からあく抜きをして下準備してくださったものを頂くという有難い心遣い…。

BBQマスターのスタッフの方が、その食材に一番合った調理方法で提供してくださいます。

地域の美味しい旬の食材が食べられるだけでも嬉しいのに、それがどんな風に育てられているのかを実際に見て、作ってくれた生産者の方々と言葉を交わし、共に時間を過ごした上でいただくご馳走は、他の場所では味わえない特別な味と思い出になりました。

地産地消をさらに超え、料理が食卓に並ぶまでのストーリーを味わい、その一部に旅人自信も参加することのできるのが、このツアーの大きな魅力です!

地域と向き合い、深く味わう旅

せっかく旅先に行ったからには、コンビニやチェーン店で食事を済ませてしまうのではなく、その土地ならではのものを頂きたいですよね。

さらには、流行りのお店や評価の良いメニューをただ消費するのではなく、その土地の風土や特産について少し学んでみたり、できることなら地元の方や生産者さんとも交流したりしながら、大事に食を味わうことは、旅人にとっても、地域社会や未来にとっても嬉しいことがたくさん詰まっているのではないでしょうか?

ぜひ皆さんも、地域と深く向き合い、じっくり味わう旅をしてみてくださいね!

この記事に対するご感想やご意見は、ぜひコメント欄から投稿お願いいたします

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

関連記事

  1. 【中国】島根県のサステナブルツーリズム5選・モデルコース

  2. 離島のSDGs未来都市!壱岐島のサステナブルスポットをご紹介!

  3. WWOOF(ウーフ)って何?日本でするには?お金のいらない、助け合いの旅とは

  4. 【関西】大阪のサステナブルツーリズム6選!事例・スポット紹介

  5. 沖永良部島でサステナブルな旅を!ツアー募集開始

  6. エコツーリズムが進むケアンズ!「サステナブル・トラブルハブ」開設までのストーリーとは?【ケアンズ観光局取材・前編】

  1. 第4回サスタビエピソードチャレンジ(旧:フォトコ…

  2. 現実の「シンプル化」に抗する旅

  3. 第3回サスタビフォトコンテスト、審査結果発表!

  4. フェアトレード月間に考える2050年の食の未来。「想…

  5. 「壱岐のモンサンミッシェル」。人気の裏で参道崩壊…

  1. サスタビサイトを使いこなそう!ユーザーガイド

  2. 地産地消を超える!豊丘村で自分で食材を集めるe-bik…

  3. 解説!マクドナルド化する社会とは【前編】#サステ…

  4. 【関西】京都のサステナブルツーリズム6選!事例・ス…

  5. 第3回サスタビフォトコンテスト、審査結果発表!

月別記事・レポート