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【愛知県】田んぼシェアリングで自給自足の暮らしを体験!

【愛知県】田んぼシェアリングで自給自足の暮らしを体験!

田んぼシェアリングとは?

シェアオフィスやカーシェアリングなど、日常で様々なものが「シェア」される時代になりました。

では「田んぼシェアリング」というのはご存知でしょうか?

今回は、愛知県にある自給自足のシェアハウス『OPTION』で行われた、田んぼシェアリングのイベントに参加した様子をお届けします!

どろんこ村のシェアハウス『OPTION』

画像提供:OPTION

今回お邪魔したのは、愛知県・田原市にある「渥美どろんこ村」が運営するシェアハウス『OPTION(オプション)』

▶渥美どろんこ村について、詳しくはこちら
「地球1個分の暮らし」の豊かさを知る!農家民泊・渥美どろんこ村

画像提供:OPTION

このシェアハウスのコンセプトは「育てて、たべる。暮らしを、つくる。」

田舎暮らしや農的暮らしに興味のある若者が集まり、畑で野菜を育て、鶏を飼って肉や卵をいただき、自給自足の生活をしています。

住人の多くは、もともとは都会で育ち、会社に勤めたり大学に通ったりしながら消費的な暮らしをしていたのだとか。

けれど、災害やパンデミックを経験し、食べ物やエネルギーなど暮らしに必要なものを全て人任せにしている現代の暮らしに違和感を覚え、自分で暮らしを作ることやより持続可能な生き方を目指して、このシェアハウスに入居したんだそうです。

なぜ田んぼシェアリングを始めたのか

住人の方々は、OPTIONに引っ越してきてはじめて、畑で採れたての野菜を食べたり、生きた鶏の首を絞め、解体したり、自分の手で刈り取ったごはんを食べたり、という経験をします。

そうした実践の中で、今まで当たり前のように、お金を払うことで見落としていた命の繋がりや食べ物を作る大変さを感じたと言います。

一方で、知らなかったことを知れる喜び、お金では買えないおいしさ、手足を動かし、自然と向き合う面白さ、それを誰かとシェアすることの豊かさも感じたのだそう。

住人のこーちんさん(左)と卒業生のアツキさん(右)

田んぼシェアリングを企画したアツキさん(写真右)は、今年の3月まで約1年間OPTIONに住み、農的暮らしをはじめました。

中でも、去年の米作りではお茶碗一杯のお米を作るのにどれだけの労力、エネルギー、時間がかかり、想いがかけられているのかを実感し、

「これは自分でやらなきゃわからない。全ての人に米作りをしてほしい!」

という強い想いから、この経験と学びをシェアしたいと思ったのだそう。

今はシェアハウスを卒業して、近くに部屋を借りて暮らしていますが、OPTIONの田んぼで、新しい住人や地域の方も巻き込んだ『田んぼシェアリング』を運営しています。

「誰もが食べる米だから、自分の暮らしや『生』にぐっと引き寄せて、感じ、考えるきっかけになるはず。」と、アツキさん。

機械や農薬に頼らない米作りを体験

OPTIONの米作りでは、農薬や肥料は一切使わない有機栽培をしています。さらに、田んぼを耕す代掻き(しろかき)や、田植え、稲刈りも、機械を使わず、手作業で行います。それは石油燃料をなるべく使わないということと、汗をかき、土を踏み、体全部の感覚を使って大変さも、たのしさも感じ取ってほしいから。

「農薬は悪だ!」「機械を使うのは良くない!」と頭ごなしに否定するのではなく、実際にやってみることでその必要性や、役割もわかってくるものです。

13:00 まずは下準備・代掻き(しろかき)

田植えをはじめる前に、田んぼの底を水平にするために耕す「代搔き」を行います。

裸足で泥に入るのは何年ぶりか…。恐る恐る歩いていくと、懐かしい感覚や心地よさに気づきます。

作業に使う農具も、もとは空き家だったOPTIONの倉庫で保管されていたものを活用。木製でも、手作業で丁寧に作られたものをきちんと手入れして使えば、現代の量産された製品よりもずっと長く使えるのだそうです。

昔は馬が引き、今は機械で行うのが当たり前の土をならす作業は、20代の男二人掛かりでもかなり大変そうな様子!いかにエネルギーがかかるのかをみんなで体感。田植えの前にエネルギーが切れそうです…。

15:00 農作業の間の一息

2時間ほど作業したところで、ティータイム。OPTIONで用意してもらったお茶と、参加者の方が作ってきてくれたお菓子で一息。

「明日は絶対、筋肉痛になる…」という不安と、早く田植えをしたいワクワクとを抱えながら、広い空の下でみんなでおしゃべり。腰が上がらなくなる前に、気合を入れなおして再開です!

15:30 いざ、田植えを開始!

さていよいよ本題、田植えがはじまります!この日植えたのはコシヒカリ。この苗は、4月に行われた前回の田んぼシェアリングのときに、参加者の皆さんが種もみを撒いてくれたものだそう。

連続で参加する人はもちろん、1回しか参加できなくても、前の参加者からのバトンを受け継ぐような、あたたかな繋がりを感じます。

さて、みんなで横1列に並び、30cm感覚に印をつけた紐を頼りに自分の持ち場に稲を植えていくのですが、一緒に作業をしながらも、いつの間にか目の前の田んぼに意識が吸い込まれていきます。参加者の方からは「瞑想みたい!」という声も。

余計なことは考えず、ただただ自然の中で作業をすることって、私たちにとってとても大切なことかもしれません。

17:00 海の見える温泉で汗を流す

17時になったところで、見計らったように夕立が。もう少し作業したい、という気持ちを抑えて撤収。

そのあとは、渥美半島の先端・伊良湖岬にある「伊良湖ビューホテル」の温泉へ。

自然の中で体を動かした後の温泉は、言うまでもなく最高!じっくり癒されました。

引用:伊良湖ビューホテル

20:00 農家の大家さんの家で夕食

夕飯はシェアハウスの大家さん・渥美どろんこ村にて、大事に育てた豚のお肉でしゃぶしゃぶを。お米とはまた違う、命をいただく時間。普段どれほど意識をせずに食事をしていたのかに、はっとしました。

人と、自然と、地域とつながる2日間

次の日は、1日目とは違う地域の方々が参加され、子どもたちもたくさん来てにぎやかな作業となりました。お昼までに田植えの続きをし、なんとか全体の1/3ほどを植えたところでタイムオーバー。

達成感と同時に「まだこれだけ?!」というショックも覚えつつ、今度は大きく育った稲を見に、そして自分の手で刈り取った新米を食べにまた来たいと思いました!

今回の経験は、ただの田植え体験ではなく、普段食べているお米ができるまでにあるたくさんの繋がりを体感するものでした。

OPTIONの皆さん、他の参加者や地域の方々との出会い、そして効率ばかりを求めるのではなく、手足を動かし、誰かと一緒に手間をかけることの喜び、できるところから「暮らしを作る」という生き方、そうした様々なものを得ることができました。

「自分も田んぼシェアしてみたい!」と思った方は、ぜひこちらをご覧ください!
一緒にやろ米!田んぼシェアリング ~シェア田んぼという選択肢~

この記事を書いた人

鈴木 さやか

ライター・コミュニティ運営

東京大学大学院在学中。専門は環境教育/社会教育。渥美半島⇔横浜の2拠点生活でローカル(実践)とアカデミア(理論)を行き来しながら、無理なく持続可能な生き方の選択肢を探求中!

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