目指せ!旅・上級者「とっておきの京都プロジェクト」でサステナブルな京都観光

日本が世界に誇る観光地・京都

外国人観光客が日本で行きたい場所として必ず挙げられる京都。日本人にとっても、修学旅行や親睦会などで1度は行ったことがある場所ではないでしょうか。

でも皆さん、京都の魅力をしっかり味わえていますか?そして京都に暮らす人々に配慮した旅ができていますか?

京都ではコロナ以前、市内を中心に多くの観光客が押し寄せる「オーバーツーリズム」が問題になっていました。コロナ禍で観光客が減り、地域住民の方々にとっては今までよりも落ち着いて生活ができる、という声も聞かれました。

旅の再開とオーバーツーリズム

ようやくパンデミック以前の様に旅ができる日常が戻りつつありますが、これに伴って全国の観光地でオーバーツーリズム対策が求められています。

1か所に観光客が集中しないように、様々な見どころや楽しみ方を提案したり、じっくり時間をかけて地域と向き合ってもらえるような仕組みを作ったり、各地で工夫がされています。

中でも、京都は日本を代表する観光地として先進的な取り組みをしています。今回はその一つ「とっておきの京都プロジェクト」について見てみましょう。

「とっておきの京都プロジェクト」とは?

引用:「とっておきの京都プロジェクト」公式HP

京都と言えば金閣・銀閣をはじめとした寺社仏閣や、祇園の舞妓さん、嵐山の紅葉など。しかし、他にも知る人ぞ知る名所がたくさんあるんです!

「とっておきの京都プロジェクト」では、伏見、大原、高雄、山科、西京、京北の6つのエリアにスポットをあて、ガイドブックには載っていない隠れた魅力や穴場スポット、地域のイベントなど「とっておき」の情報を紹介しています。

引用:「とっておきの京都プロジェクト」公式HP

「とっておきの京都~定番のその先へ~」を合言葉に、京都市と京都市観光協会が民間事業者や地域の方々と連携して、まだ知られていない京都の名所や魅力を発掘することで、京都全体に観光客を誘致し、一部の観光地の混雑緩和を図るとともに、人と人との新たな交流を生み出すことを目的とした取り組みです。

旅人にとっても、ガイドブックではわからない地元の方目線のおすすめがわかるのは嬉しいですね!

実際に6つのエリアについて、簡単に抜粋してご紹介するので、詳しくはぜひ「とっておきの京都プロジェクト」公式サイトをご覧ください。

1.伏見エリア

京都市南東部にある「伏見」は、水辺が美しい港町。酒造りも盛んで、昔ながらの酒蔵や商店街が続いています。醍醐寺や城南宮、伏見稲荷大社など、名所揃いのエリアです。複数路線の鉄道が走っており、電車でのサスタビがおすすめ!

2.大原エリア

京都市の北東部の「大原」エリアは、四季折々の自然が心を癒してくれるのどかな里山です。豊かな自然の中で育った野菜や名産品のしば漬けなどを求めて遠方から訪れる人も絶えません。まちの喧騒を離れ、穏やかな時間を過ごすサスタビに一押しのエリアです。

3.高雄エリア

嵯峨嵐山の北側に位置する高雄エリアには、高雄、槇尾、栂尾の3つの山があり、総じて三尾と呼ばれています。山間には清流・清滝川が流れ、新緑に包まれた山中では、1000年以上の歴史を持つ古刹が貴重な文化財を守り伝えてきました。歴史を感じ、学ぶ旅へいざ!

4.山科エリア

京の東の玄関口である「山科」エリアは、忠臣蔵で知られる大石内蔵助、平安時代の歌人・小野小町などとゆかりある歴史スポットが建ち並ぶ一方、緑豊かな遊歩道や紅葉・桜の名所など自然を楽しめるポイントも。さらには、京焼・清水焼、京扇子、京仏具といった伝統産業もあり、新しい京都の魅力を見つけるサスタビにぴったりです。

5.西京エリア

観光名所・嵐山から少し南へ足をのばした先にある「西京」エリアは、京都の農業地帯としても知られるのどかな地域。春のタケノコをはじめ、水菜や壬生菜といった京野菜に米や柿など、こだわりを持った生産者が四季折々の農作物を育て、京の食文化を支えています。地産地消を楽しむサスタビはいかが?

6.京北エリア

京都市の西北部に位置する「京北」エリアは、山に囲まれ、清らかな水を育む山里で、古くから人々が自然とともに暮らしを営んできました。平安遷都の頃から木材や食材を朝廷へ献上してきたため皇室との関わりが深く、由緒ある神社仏閣や大切に育くまれた森林があり、日常をはなれて豊かな時の流れを感じられます。

旅を楽しむ人は責任ある行動をしよう

京都ではこうした新しい旅先の提案のほか、「京都観光モラル」といって観光客のみならず、京都の観光業界で働く方々、京都に住まう市民の方々も含めた、
京都観光に関わる全ての人がお互いを尊重しながら持続可能な観光をともに創りあげていくための行動指針を定めています。

私たち旅人も、土日祝日やハイシーズンを避けた「オフピーク観光」を心がけたり、観光地やSNSで紹介されているスポットを回るだけでなく、穴場スポットをじっくり訪ねたりと、旅に関わる全ての人が無理なく、気持ちよく過ごせるような旅の仕方を考える必要がありますね。

「ひさしぶりに京都へ行ってみようか」と思ったときには、ぜひこうした情報を取り入れながら、サステナブルな京都観光を楽しんでくださいね!

この記事に対するご感想やご意見は、ぜひコメント欄から投稿お願いいたします

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

関連記事

  1. 聖地巡礼はサステナブルな旅になりえるのか?「推し活」が歓迎される因島と、ファンとしての旅人の振る舞い

  2. 「地球1個分の暮らし」の豊かさを知る!農家民泊・渥美どろんこ村

  3. 【千葉県】食と農とアートのサステナブルスポット!KURKKU FIELDS

  4. 愛知県のサステナブルな体験ができる宿・ゲストハウス6選!

  5. 地球も自分にも心地よく。エシカルライターおすすめの旅に連れていきたいサステナブルグッズ7選

    地球も自分にも心地よく。エシカルライターおすすめの旅に連れていきたいサステナブルグッズ7選

  6. 交流を求める旅人へ。人と出会い、地域と繋がる旅ができるサービス5選!

  1. 【石川】能登のサステナブルツーリズム事例3選!観光…

  2. スリランカ紅茶の故郷ウバで学ぶ、手づくり紅茶体験…

  3. 【東京都】東京唯一の村・檜原(ひのはら)村のサス…

  4. 旅の味わいと「地域らしさ」:お土産だって旅をする…

  5. Z世代の社会起業家が提唱する「ツーリストシップ」。…

  1. 旅人の考えをアップデートし、地域にプラスを生み出…

  2. 旅×ごみ拾いに参加しよう!楽しみながら地域を元気に…

  3. WWOOF(ウーフ)って何?日本でするには?お金のいら…

  4. ツーリストシップとは?田中千恵子氏から学ぶ、観光…

  5. スリランカ紅茶の故郷ウバで学ぶ、手づくり紅茶体験…

月別記事・レポート