大人気のアウトドアブランド、Snow Peak。優れた機能や洗練されたデザイン性はもちろん、運営しているキャンプ場もファンから支持を集めています。また、事業の中で環境への取り組みにも注力しているそうです。今回はそんなSnow Peakについてご紹介します。
リサイクルやカーボンニュートラルなど様々な取組を実施
1958年に創業したSnow Peakは、新潟県三条市に本社を構えるアウトドアアイテムのメーカーです。すべての製品に永久保証をつけており、壊れたら買い替えるのではなく、修理をすることで長く使うことを前提としています。大量生産・大量消費ではなく、サステナブルなビジネスモデルを実現している点が、大きな特徴です。
リサイクルにも注力し、日本環境設計との共同開発商品Snow Peak「BRING T-shirt」を発売し、国内の直営店にてリサイクル衣料品の回収も開始。2019年10月には、「Snow Peak Recycle Project」をスタートし、島精機製作所の編み機「ホールガーメント®」を導入して、自社が回収したアパレルを日本環境設計の工場で再び糸に戻し、その糸を使用したニット製品の自社製造を開始しました。
カーボンニュートラルへの取り組みも実施し、直営キャンプフィールドと主要拠点では再生エネルギーを利用。2023年2月時点で、主教拠点8施設のうち4拠点は、再生可能エネルギー電力へ切り替えを完了しています。また、関西学院大学と協業し、学内でのペットボトル消費量を減らすためにオリジナルのマイボトルを共同開発しました。
キャンプ場の運営を通してオートキャンプの楽しさを広める
Snow Peakでは、キャンプ場の運営も行っています。テントなどを持参してオートキャンプを楽しむこともできますし、宿泊施設を利用して手ぶらで体験することも可能です。本社併設のキャンプ場には、温浴施設やレストランもあり、レストランではフランス料理のフルコースもいただけます。
実際に提供される料理
そもそも、代表取締役の山井氏がSnow Peakを始めたのは、アメリカにいたころオートキャンプを知ったことが一つのきっかけだそうです。自分でも体験して面白みを感じ、日本でも普及するのではと思いました。
だからこそ、キャンプ場を運営してオートキャンプの楽しさを広めています。特に本社が併設されている「スノーピークHeadquarters」には様々なこだわりがあり、Snow Peakの過去から未来までの製品が展示されており、Snow Peakの歴史を映像で視聴できるミュージアムもあります。広さは5万坪を誇り、天気のいい日には近隣の粟ヶ岳や守門岳も見えるそう。自然を感じたい時には、うってつけの場所です。
食や働き方など多様な面からサステナビリティを実現
Snow Peakでは、過食やフードロスなどへの取り組みも行っています。最近は手軽で便利な食事がある一方、食べ物を捨てることが増え、伝統的な食文化も消滅しています。こういった課題を解決するため、「キャンプと食」を考え、マルシェや収穫体験など、旅人と地域の生産者をつなぐ活動を行っています。
また、都市型レストランのSnow Peak Eatにて、品種改良していない古来種野菜を提供しています。こういった野菜は育てるのに手間暇がかかり、スーパーには並びません。その分、野菜そのものの味を感じられます。さらに、社員の方が佐渡島の岩首昇竜棚田を訪れ、参加者とともに苗を植えたり収穫したりといった活動も。ここで取れたお米も、Snow Peak Eatにて食べることができます。
本社併設のキャンプ場にある宿泊施設
Snow Peakのサステナビリティは、顧客に向けたものだけではありません。社員の方が自然の中でSnow Peakらしく働けるような取り組みも実施しています。キャンピングオフィスがあり、テントのもとでミーティングを開くことで、いつもよりオープンな意見が飛び交っています。屋内にもテントをはっており、そこで話すことでいつもより関係性がフラットになるという魅力があるようです。社員がテントを使うことで自社の製品を体験し、商品開発にもつながっています。
また、社員の方で焚火を囲むことも。仕事終わりに集まって火を囲み、そこで思わぬ本音を聞くチャンスとなっています。
こういった取り組みは自社内だけで完結するのではなく、スノーピークビジネスソリューションとして他社に展開しています。例えばロクシタンジャポン株式会社では、アウトドア研修としてマーケティング部のメンバーがキャンプを体験し、様々なアイディアを共有。三井物産株式会では、座学の研修よりもメンバーの関係性を深めることができました。
個人としてはもちろん、法人でもキャンプ場を利用できるSnow Peak。自分と向き合ったり、自然の中で癒されたりしたい方は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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