今回ご紹介する沖縄県・西表島は東洋のガラパゴスとも呼ばれる八重山郡竹富町に属する八重山列島の島のひとつ。
石垣島からフェリーで約50分でアクセス可能で、希少な動植物の生息域であることから2021年にはユネスコ世界自然遺産に登録されています。
天然記念物のイリオモテヤマネコや豊かなマングローブ林、ダイビングスポットなどのイメージが強い一方で、国指定重要無形民俗文化財に「節祭」が指定されているなど独自の文化も息づく地域です。
また、世界自然遺産への登録をきっかけに次世代へとその豊かな自然や生態系を残すための取り組みも加速しています。
ぜひ、西表島を訪れる前にはサスタビ20カ条「03 事前に旅先の歴史・文化をしらべておこう」も参考にしてみてください。
西表島のサステナブルツーリズム4選
筆者が実際に足を運んだスポットを中心に、西表島のサステナブルツーリズム事例を見ていきましょう!
星野リゾート西表島ホテル
世界自然遺産の島・西表島のリゾートホテル「星野リゾート西表島ホテル」。今回の旅の大きな目的地でした!
日本初のエコツーリズムリゾートを目指しており、持続可能な観光のため多くの取り組みを行っています。
例えば、使い捨てプラスチックやペットボトルの削減に対し積極的なアクションを展開。
館内ではペットボトルの提供はありません。各客室には水差しが置かれ、ペットボトルの代わりにはマイボトルの貸し出し・共用スペースには無料ウォーターサーバーが設置されており、マイボトルを持ち込む旅人の姿もありました。
イリオモテヤマネコの生態を知るツアー、マングローブについて学ぶツアーなどエコツーリズムを推進する星野リゾート西表島ホテルならではのネイチャープログラムも多数用意されています。
実際に参加した様子やより詳しい西表島ホテルのレポは後日、別記事にて公開予定です!
唐変木
西表島の玄関口である上原港から車で約10分ほどの場所にある唐変木は、ランチやコーヒーを頂ける食事処。
現地に到着後、Googleマップで宿近辺の飲食店をリサーチしたところ発見し訪問を決めました。
訪問の決め手となったのは、メニューにあるという「イカスミのそば」の写真を見たこと。
これは現地ならではの出会いとなるはず!と期待を胸にいざお店へ。
早速名物である「イカのスミ汁そば」を頂いていきましょう。
運ばれてきたそばは、イカスミで真っ黒な見た目!ですが実際に食べてみるととてもやさしいお味で、移動で疲れた身体に染みわたります。
具材はとてもシンプルで、たっぷりのイカとねぎ。島の魅力を存分に楽しむことができる一杯でした。
お腹も満たされたところでお店を後に……しようとしたところ、カウンターにて販売されていた「田芋パイ」が気になりテイクアウト。
しっとりとした肉厚なパイ生地に包まれ、あっさりとした甘みでありながらボリューム感もある一品でした。
西表島エコツーリズムセンター(西表島エコツーリズム協会)
「人と自然が共生する島」を掲げる西表島エコツーリズム協会は、4つのキーワードを掲げ活動している団体です。
まず一つ目は環境教育。まずは島の子どもたちに西表島の自然と文化に興味を持ってもらうことを目的に、夏休みのイベントや外部から研修や実習に訪れる学生向けのプログラムコーディネートなどを実施。
次に掲げるのは文化継承。自然に支えられた西表島の暮らしを受け継ぐべく、手わざ講習会や伝統や地域文化を発信するイベントを主催しています。
そして三つ目はツーリストに大きく関わるテーマ、エコツーリズム。自立した地域経済をつくるため、観光人材育成・エコツーリズム研修やマーケットを定期開催。
最後となる四つ目は環境保全。ビーチクリーンやモニタリングの実施、県最大の流域面積を誇る浦内川における絶滅危惧魚類の調査・保全活動を通じて観光需要が高まる中でも未来に豊かな自然を残そうと取り組みを行っています。
訪問日はあいにく定休日と重なってしまいましたが、開館日には各種情報や図書の閲覧、観光案内所として地域の情報をツーリストに案内も行っているそうなので旅のはじめに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
マーハルジェラート 由布島茶屋
徒歩1時間ほどで周りきれる小さな島・由布島は西表島から水牛車でアクセスできる亜熱帯植物楽園。最盛期には300人以上が居住していたそうですが1969年の台風被害によりそのほとんどが西表島に移住。現在の観光植物園としての由布島の姿は、ある住人が植物園を整備し開園したことからはじまりました。
そんな歴史を持つ由布島にある「由布島茶屋」は、八重山のおいしいものを原料にすることにこだわり手作りしているマーハルジェラートの直営店。
訪問した日は35度を超す猛暑日、早速ジェラートを頂きましょう!
左から、グァバ・ラムレーズン・オキナワブルー(バタフライピー&沖縄の塩)・ミルクのフレーバーのジェラート。
季節によってフレーバーは変わるそうなので、どんなフレーバーと出会えるかは訪れたときのお楽しみですね!
地元で採れた食材をできるだけ近いところで消費する。西表島では都会で目にするチェーン店はほぼ皆無で、地元食材を活用したメニューを提供する飲食店が当たり前です。食料自給率が低いと叫ばれる日本に暮らすわたしたちが、かつては当たり前だったことを考えるきっかけになりました。
次の沖縄旅は西表島へ!
西表島のサステナブルツーリズム事例を紹介しました。
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