サスタビを知る「サステナブルな旅って、なに?」―そんな素朴な疑問について、さまざまな視点から考えます。

タイイチさんが聞く、「サスタビ」って何のためのサイト?【前編】

タイイチさんが聞く、「サスタビ」って何のためのサイト?【前編】

コロナ前は1年間に地球を35周していたというフォックス・タイイチさんに、世界の国々の今を聞く連載企画特別編。これまで取材協力という形でサスタビに関わっていただいていたタイイチさんが、このたび正式に運営メンバーとしてご参加いただくことになりました。

そこで今回はいつもとは反対に、タイイチさんからサスタビ代表の行方にいろんな質問を投げかけてもらうことに。サスタビの運営目的や、これからの旅の形について聞いていただきました。この記事は、うちの前編・後編(近日公開)でお送りします。

 

旅は、世の中に必要なのか?

タイイチさん:なぜサスタビをはじめられたんですか? 

サスタビ代表・行方:私自身は旅には大きな価値があると感じていて、多くの人に旅を経験してほしいと思っています。でも昨今、旅に対する世間の目が厳しくなってきているので、この時代にふさわしい旅の在り方を考え直す必要があると考えて、サスタビを立ち上げました。

タイイチさん:今までの旅はサステナブルじゃないってことでしょうか?

行方:旅には、環境や社会に負担をかける側面がありますよね。まず移動すると燃料を使うし、CO2が出ます。旅先の環境も、観光客が増えると物価が上がったり、騒音でうるさくなったり、治安が悪くなったりします。土産物屋が入り、人気のスポットが観光ルート化されることで、本来の風景や文化が変わってしまうこともあります。

地元にお金を落とし地域経済に貢献するという意味ではプラスの部分もあったけれど、足し合わせるとマイナスになっていたのではと思います。特に地元の方からすると。

タイイチさん:コロナ以降、特にそういう声を聞くようになりましたね。観光客には来てほしくないって。

行方:沖縄なんかは知事さんが公式に発信していましたよね。「感染が拡大するから、沖縄に来るのを控えて」と。

それでも、コロナ禍の最初のころは、観光関連業種の人たちは来てほしいと言っていたんですよ。

タイイチさん:観光業に携わる人からすれば、そうですよね。

行方:観光産業って、世界のGDPの約10%を占めているんです。雇用人口も同規模で10%ほど。巨大な産業で経済効果も大きいので、国や自治体からも大事にされてきました。インバウンドで5,000万人を目指すと言っていましたし。

でも実は、現地の人たちからは観光客が増えすぎて嫌だなという発信がチラホラあったんです。もともと地元の方には不満があって、それがコロナで我慢の限界になったのだと思います。観光どころじゃないって。

 

多分野の専門家や実業家と、新しい旅の在り方を模索する

タイイチさん:そんななかで、サスタビは何を世の中に提供するんでしょうか?

行方:サステナブルな旅の情報を発信して、サステナブルツーリズムという考え方を広めていきたいと考えています。

タイイチさん:言葉を広げるのは大事ですよね。SDGsなんかも、マーケティングだなんて揶揄されることもありますが、言葉が広がってからみんなが意識するようになってますから。サイトは誰に何を提供するんですか?

行方:2つの方向で考えています。1つ目は、サステナブルな生活を意識して暮らしている旅人に対して、サステナブルツーリズムという考え方そのものを啓蒙していくこと。

2つ目は、旅人にサステナブルな旅の仕方を伝えること。どちらも情報提供です。この2つで、サステナブルな旅をする人、レスポンシブルトラベラー(責任ある旅人)という言葉もありますが、そういう旅人を増やしたいと考えています。

タイイチさん:僕はこれから、運営メンバーとしてサスタビに関わることになったんですが、サイトを見るとアドバイザーの方もたくさんいらっしゃいますよね。どんな方がいて、今後どんな風にサスタビに関わっていただくんですか?

行方:サイトの使い勝手のアドバイスや、情報提供にも期待しているんですが、一番はサステナブルな旅とはなんぞやということ自体をいっしょに考えていきたいなと考えています。

アドバイザーさんのなかには、ご自身が旅人の方、旅に関するビジネスを行っている方、観光や環境、SDGsの研究を行っている先生など、いろんな方がいらっしゃいます。幅広い意見が出て、議論が深まると思いますよ。ゆくゆくは一人ひとりにインタビューしてサイトに載せたいですね。

タイイチさん:そのインタビューはぜひ読んでみたいですね。立場や経験によって、いろんな意見が出てきておもしろそうです。

行方:おもしろい方々にご協力いただいているので、出てくる意見も絶対におもしろいと思いますよ。

 

資本主義の仕組みが、代わりつつある

タイイチさん:環境に関しては素人なんですが、資本主義の仕組みをそのまま使って、自然と共存していくって可能なんでしょうか? 今までの資本主義って自然を使ってなんぼというか、自然を壊して、取り入れることで豊かになって来ましたよね。観光もそうですし、それ以外の産業もそうなんですが、この流れのままでいいんでしょうか?

行方:私個人の考えですけど、今はもう完全な資本主義っていうのは残ってないと考えています。社会福祉的な要素だったり、所得再配分の要素だったりが入っていて、完全な資本の論理だけでは動いていないのかなと思うんです。

そういう意味では資本主義は変化してきているし、今後ももっと変わっていくのではと思います。お金を集めて、資源を消費するという部分は同じでも、その消費が循環型になっていれば、資本主義のなかでも自然と共存できるかもしれません。

タイイチさん:確かに。

行方:ただおっしゃるとおり、資本主義に問題があるのも事実だと思います。格差を拡大する性質がある点で、どうしても永続性がないですから。資本主義という仕組みそのものが、そもそもサステナブルじゃないんでしょうね。最近は、ステークホルダー資本主義という考え方に変化してきていますね。

※ステークホルダー資本主義:2020年1月の世界経済フォーラム(ダボス会議)で掲げられた、「ステークホルダーがつくる、持続可能で結束した世界」というテーマから生まれた概念。株主利益を優先してきたこれまでの資本主義、「株主資本主義」に対し、「ステークホルダー資本主義」では、企業の活動に関わるすべてのステークホルダー(利害関係者)への貢献を目指す。

 

<プロフィール>

Taiichi Fox, 和田泰一

アメリカ人と日本人のハーフ。幼少時代を千葉県の館山で過ごし、高校からアメリカの公立高校へ入学。

大学時代に起業し、アメリカ本土、ハワイの不動産事業を展開。日本には電動立ち乗りスクーターのセグウェイを紹介し代理店を開設。

ロシア、上海、クロアチア、スリランカ、マカオ、コソボなど世界中で事業を起業し、なんと北極にもお寿司やさんを開設。

2008年から移り住んだ南太平洋のニウエでは、携帯電話をシステムごと寄贈し設置。首相の補佐官として活躍し、日本との国交を2015年に締結。

ニウエにおいてはソーラーパネル、電気自動車、道路補修、焼却炉等のハード面の開発を強力に推し進めると共に、映画祭やミスコンテスト開催などのソフト面でも多くの功績を残し、首相からはレジェンドと呼ばれることも。2020年にはコロナ禍において陸路と海路だけを使い、ほぼ世界一周を旅行し冒険家と言われた。

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