東京・下町をめぐる自転車旅!TABIRINを使ってサステナブルなスポットを巡ってみた

サスタビでは、「サステナブルな旅をするために20ヶ条」を公開しています。その中で今回注目するのが、「徒歩・自転車で、ゆっくり旅先の土地を楽しもう」について。自転車を使った旅は車での移動と違い環境に優しいだけでなく、移動スピードがゆっくりになることでたくさんのことを発見できます。ということで、サスタビ編集部では自転車旅をサポートしてくれる「TABIRIN」編集部さんと一緒に、東京自転車旅に行ってきました!

自転車をレンタルしサステナブルなフラワーショップへ

今回、自転車旅をするにあたって大活躍したアプリが「TABIRIN」です。

TABIRINは自転車×旅をサポートするアプリです。全国700以上のコース、自転車関連施設や観光スポットなどの情報の他、自転車×旅を快適にする機能が満載です。「TABIRINアプリ」は、WEBサイト「TABIRIN」で収録している自治体等が作成した全国のコース・マップやサイクリストにやさしい宿、レンタサイクルといった「旅×自転車 情報」の各施設、サイクリングの魅力を伝える「旅×自転車 記事」の情報などをまとめて一つの地図で見ることができるアプリです。(引用:App Store『TABIRIN』

まず、自転車を持っていないサスタビ編集部はTABIRINアプリでレンタサイクルできるスポットを検索。

こんな風にマップで表示されるので、とてもわかりやすいですね!今回は、こちらの「ヒューリック浅草橋ビル駐車場レンタサイクル」にて自転車を借りました。マップではレンタサイクルのほか、自転車のパーツを販売しているショップやサイクリストに優しい宿など、いろいろなスポットを表示できてとても便利でした!

というわけで、さっそく出発!※走行中はヘルメットを着用しています。

浅草橋から北上しまず到着したのが、駒形にあるロスフラワーを扱うエシカルフラワーSHOP「ethica lab」です。もともと受注制作とオンラインでの販売をされていたそうですが、2022年10月にお店をオープン。スワッグやドライフラワーの一輪売り、アクセサリーやフラワーボトルなどを購入することができます。

画像出典:エシカ プレスリリース

これらのお花はどれも本来であればロスフラワーとして廃棄されるはずのものでしたが、こんな風に素敵な商品として、サステナブルな変身を遂げました。コロナ以降は「自宅をいかに居心地のよい空間にするか」に注目する方も増えていますが、こんなアイテムをインテリアに取り入れたら、一気に良い雰囲気が作れそうですね。

土地の歴史と文化をまるごと味わう

ショップをあとにした一行は、隅田川をわたり浅草駅の方面へ。この日はよく晴れ、自転車旅日和でした。車では一瞬で通り過ぎてしまう道も、自転車ならゆっくり楽しめます。

サステナブルな旅の20ヶ条では、「旅先の地元食材を使ったレストランに行こう」という項目もあります。その土地のものを食べることが、現地の文化や風習、地理などへの理解を深めるためです。ということでこの日は、浅草・駒形の名物であるどじょう鍋のお店へ。

橋をわたったすぐ先にあったのが、「駒形どぜう 本店」。創業はなんと、1801年!今から200年以上も前にオープンしています。

外観からして、とても歴史を感じる趣です。駒形は浅草寺にお参りする参拝者が通る道で、江戸時代から多くの人でにぎわっていたそう。また、どじょうは隅田川でたくさんとれたこと、栄養価が高く参拝に疲れた方が英気を養うのにぴったりだったことから、この土地の名物となっていきました。

ちなみに「どじょう」ではなく「どぜう」なのは、四文字は「四の字」と呼ばれ「死」を連想させ縁起が悪いとされていたため。駒形どぜうはもともと「駒形どじょう」という名前でしたが、火事でお店が燃えてしまった事件をきっかけに「どじょう」から「どぜう」に名前を変えました。現代でも部屋番号に4を使わない建物がありますが、こういった「縁起」というものは、今より江戸時代の方がより強い意味合いを持っていたのかもしれません。

こちらが「どぜう鍋」(2人前)。一つの鍋にぎっしりとどじょうが入っています。口に入れるととてもふわふわで、くさみはありません。つるっとした食べ心地で、どんどん食べ進められます。今回は定食でいただきましたが、セットでついてきた「どぜう汁」は、どじょうを酒に浸けてから江戸甘味噌のちくまに入れたもの。しっかりした塩味が疲れた体に染みわたります。単に「有名なものを食べた」と写真を撮って終わるのではなく、事前にリサーチをして「200年前も、浅草寺を参拝した人たちがこうやって疲れをとっていたのかしら」なんて歴史に思いをはせるのは、誰でもできるサステナブルな旅の第一歩かもしれません。

体力を回復して、浅草寺方面へ。メインの参道は人が多かったため、1本裏の道に入ってみました。そのまま路地を歩き、浅草散策。いつもは徒歩のため参道を歩いていましたが、こんな道に入ったのは自転車があったからこそな出来事です。

コーヒーとチョコレートで疲れた体を癒す

浅草を歩いた一行は、一気に南下し日本橋方面へ。徒歩では1時間近くかかる上、直線なら近いのに電車を乗り継がなくてはならず無駄に時間がかかります。しかしそんな時も、自転車ならさくっと20分で到着。コーヒーブレイクのために訪れたのが、「GOOD COFFEE FARMS Cafe & Bar」

こちらではコーヒー農家さんが持続可能な農業を実現できるよう、さまざまな取り組みを行っています。そして店内でもとりわけ目を引くのが鮮やかなブルー。こちらは、コーヒーの果肉を取り除く脱穀機です。→自転車のようなペダルこれをこぐことで、水、燃料、電気を使わず豆を精製できます。

一般的に、自社で加工設備を持つことのできない小規模農家さんは、自社の農園でとれた豆を加工所に持ち込んで精製します。しかし加工所では複数の農園の豆をまとめて扱うため、農家がどんなにこだわった豆を育てても、他の豆と一緒になってしまい価格も上げられません。自社で加工機械を購入しようにも、莫大な資本が必要になり非常に難しいです。しかしこちらは安価で導入できるため、自分たちのこだわりの豆だけを自分たちで精製できます。これなら「おいしい豆を作って、売上を伸ばして、持続的に農家として収入を確保する」ことが可能です。

また、GOOD COFFEE FARMS Cafe & Barではアップサイクルに取り組んでいます。コーヒーは豆だけが利用されがちですが、コーヒーチェリーの果皮を乾燥させたカスカラ、伐採されたコーヒーの木を加工したコースターなど、コーヒーという植物を余すことなく活用しているのです。

居心地のいい店内は、もともとの壁や天井を活かすことで内装工事の廃棄物を約60%削減しており、椅子やバーカウンターも寿司店などで使われていたものをGOOD COFFEE FARMS風にアレンジして活用しています。カップや消耗品、バリスタさんの着用しているエプロンも環境に配慮されています。単なる「コーヒーがおいしくて居心地がいいカフェ」ではなく、生産者さん、お客さん、自然環境が三方良しの空間になっていました。

画像引用:LITTLE MOTHERHOUSE CHOCOLATE FACTORY SHOP

そして、この日最後に訪れたのがLITTKE MOTHERHOUSE CHOCOLATE FACTORY SHOPです。「途上国から『食』の可能性を世界に」というコンセプトで、インドネシア・スラウェシ島最高品質のカカオ豆を使用したチョコレートを販売しています。多様な生態系を守るため、農園にはカカオ以外の果物の木を植えているそう。持続可能な栽培方法を模索し、現地の人々の生活向上や環境保全にも取り組んでいます。

12種類のフレーバーがある「IRODORI CHOCOLATE」は、見ているだけでもうっとりしてしまうほど。独自の配合で作ったホワイトチョコレートにフルーツやお茶などの自然由来の素材でアレンジを効かせたチョコレートは、自宅用はもちろん、プレゼントにもぴったりです。

イートインスペースもあるので、店内でチョコレートを味わうこともできます。

最後に、レンタルした場所で自転車を返却して終了。TABIRINアプリからレンタルスポットの情報をがチェックできるので、とても便利でした!

TABIRINを使って楽しく簡単に自転車旅を

今回は、TABIRINアプリを活用した自転車旅を楽しみました。せっかくなのでTABIRINさんに直撃インタビュー!その模様をお知らせします。

―今回、TABIRINアプリを使わせていただいて本当に便利でした!TABIRINはいつごろリリースされたんですか?
ありがとうございます。WebメディアのTABIRINを公開したのが2017年11月で、2021年8月にアプリをリリースしました。

―WebメディアのTABIRINも、拝見しました。こういったサイトは上級者向けのイメージがあったのですが、自転車初心者の方にも役立つコンテンツがたくさんありましたね。
実は、TABIRINのユーザーは半分くらいが初心者の方です。あとは中級レベルの方が3割、上級レベルの方が2割といった構成になっています。また、上級者の中にもスポーツとして自転車を追及している方もいれば、旅先で自転車を楽しんでいる方もいます。レベルや考え方に関わらず、自転車を楽しむ方みなさんにお使いいただけるのがTABIRINの特徴です。

自転車のイベント情報からサイクリングのレポートまで、様々な情報が掲載

―どんな方でも楽しめるというと、私のような初心者もハードルを感じずサイトを訪れられます!
レンタサイクルを活用した旅の記事も多いので、自転車を持っていない初心者の方も楽しんでいただけると思います。また、女性ライターも複数いるので、一般的な自転車メディアに比べてユーザーの女性の割合が高いですね。

―女性も気軽に自転車に触れられますね。気軽さでいうと、SNSも活用されていますよね?
はい、tabirin_cycleではTABIRINに掲載したコンテンツの中でも、特にポタリングにおすすめの情報をお届けしています。おすすめの情報をお届けしています。

具体的な計画がなくても、見ているだけで自転車旅に出たくなる投稿がたくさん

―拝見しましたが、WebメディアとInstagramどちらも、サスタビのユーザーさんにとってもお役立ちの情報がぎゅっとつまっていると思いました。自転車で旅する際はTABIRINをぜひ活用してほしいです!

 

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