【福井県】越前鯖江の伝統産業・ものづくりに触れる旅〈前編〉

越前鯖江ってどんなところ?

福井県の鯖江市・越前市・越前町がある丹南エリアでは、「越前漆器」「越前和紙」「越前打刃物」「越前箪笥」「越前焼」といった伝統工芸品、さらに「眼鏡」「繊維」を加えた計7つもの地場産業が半径約10km圏内に集積する、全国でも非常に珍しい地域です。

今回は、越前鯖江地域で産業観光をメインとした持続可能な地域づくりに取り組む一般社団法人SOEの西山さんのご案内のもと、越前鯖江のものづくりに触れる旅にいってきました!

越前鯖江のものづくりに触れる旅

【眼鏡】プラスジャック(Plus Jack)

工房内にあるおもしろ眼鏡ギャラリー

鯖江といったらメガネ!最初にお邪魔したのは、眼鏡の一貫生産を行う「プラスジャック」の工場兼店舗。

工程ごとに異なる会社が分業で作るのが一般的な眼鏡ですが、プラスジャックさんでは小さな工房ながら自社で最初から最後まで一貫して眼鏡を作っています。

綿から作られるとは想像のつかないプラスチック板

色とりどりの眼鏡のフレームは「セルロースアセテート」という樹脂でできているのですが、その原料はなんと綿!植物由来なので、環境にも人にもやさしい素材です。

眼鏡の加工技術を生かし、様々な小物の制作も行っています。中でも人気なのが、災害時に自分の居場所を伝えるための防災笛。

アクセサリーとして身に着けられる「防災笛effe」

鯖江市が市民の安全のために一般的な防災笛を配布したところ、その地味な見た目から持ち歩いてもらえず…。

そこで、カラフルな色合いのアセテートと確かな加工技術を持つプラスジャックが、お洒落で持ち歩きたくなる防災笛「effe」を作ったところ、大ヒット商品となりました。

【越前打刃物】龍泉刃物(RYUSEN FACTORY&STORE)

続いて伺ったのは包丁やステーキナイフを製造する「龍泉刃物」さん。

老舗の刃物工房のイメージをいい意味で裏切るそのブランディングは“COOL JAPAN”そのもの。実際に海外からの注文も多く、あのメッシ選手もこちらのナイフを愛用しているという、まさに世界に誇る「RYUSEN HAMONO」なのです。

ダマスカス包丁に特有の美しい模様が魅力的

異なる鋼材を何層も重ね合わせて鍛造するダマスカス包丁は、美しい縞模様と抜群の切れ味が特徴の最高級包丁です。店内にはシェフ御用達のプロ仕様のものから一般家庭で使われる三徳包丁まで、様々な包丁が並んでいますが、どれもため息が出るほどカッコいい…。

店舗の奥にある体験・見学工房では、タイミングによっては職人さんの鍛造の技を間近で見たり、体験ワークショップに参加したりすることも可能。

実際に一から包丁を作る本格的な打刃物体験や、プロ直伝の包丁の研ぎ方レッスン、気軽にできる鍛冶体験など、様々なワークショップが用意されており、職人の世界に触れることができます。

工房の壁に掛けられているいくつもの鹿の角。実はこれも包丁の柄(ハンドル)の材料です。

ジビエを扱うフレンチレストランなどから注文があるそうで、獣害対策のために駆除された鹿の命を無駄にしたくないと、お肉は料理にし、角は包丁に使っています。

切れ味の違いは一目瞭然。感動します。

スポンジを使って試し切りをさせてもらいました。市販のナイフで切った後に、龍泉刃物のナイフで切ると「ああっ…」思わず声が漏れてしまいます。切れ味の違いは手ごたえだけでなく、切ったスポンジの断面、そして切っている最中の音からもはっきりわかります。

包丁について教えてくれたのは代表取締役・増谷さん

「龍泉さんの包丁を使うと、もう他の包丁に戻れませんよ?」という言葉通り、その切れ味の虜になってしまった私は、取材そっちのけで様々な包丁を試させてもらい、「梵天雲竜 三徳包丁 170mm(¥25,500)」を購入させていただきました!

【越前打刃物・木工】柄と繪 etoe

画像引用:柄と繪 etoe 公式HP

「龍泉刃物」の直ぐお隣にあるのが山謙木工所が運営するギャラリー「柄と繪 etoe 」。

山謙木工所は創業から100年以上にわたって、和包丁の「柄(え)」を製作する老舗の工房です。こうした柄の作り手はかなり数が少なくなっているのですが、山謙木工所では代々技術を受け継ぎ、さらに進化させて、全国で使われる包丁の柄を作り続けています。

そんな和包丁と柄について、もっと知ってもらえる場を作りたいとオープンしたのが工場に併設するギャラリー「柄と繪 etoe」です。

たくさん料理がしたくなるポップな柄

包丁の「柄」と越前漆器に使われる「蒔絵」を掛け合わせた名前の通り、伝統的な柄からモダンで色鮮やかな柄まで、様々な柄が並ぶ店内では今まで意識したこともなかった包丁の柄に、思わず見入ってしまいます。

さらに、製作の過程ででる柄の廃棄されてしまう木材をつかったアクセサリーまで!

越前に息づく伝統の技を、これからも、そして今まで以上にたくさんの人へ届けていこうという職人の皆さんの姿勢と可能性に、ワクワクしました!

越前漆器と越前和紙と、まだまだ見どころ満載の越前鯖江

後編では、これまでの漆のイメージを大きく覆すカラフルな漆器や、廃棄食材を活用した和紙「Food Paper(フードペーパー)」を作る工場についてご紹介します!

伝統×アイディアで、持続可能なものづくりを続ける越前鯖江の取り組み、ぜひご覧ください。

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