日本最大の国際港である横浜港を起点に、開国、開港の地として栄えてきた横浜。元町中華街エリアや野毛などさまざまな表情を持ち今なお多くの人々を魅了し続けています。コロナ渦を経て新しいホールや商業施設が続々と開業するなど、アップデートを続ける場所だからこそ、持続可能性を考える意義がさらに増していくのではないでしょうか。今回は、横浜市出身の筆者がみなとみらい地区を中心としたおすすめスポットを紹介します。
桜木町駅から横浜赤レンガ倉庫へ

出典:https://www.jryscc.co.jp/cial/sakuragicho/floorguide/detail.php?store_id=53
3月末、桜が見ごろを迎えた週末の昼下がりに現地を訪問しました。スタート地点は桜木町駅です。現在の桜木町駅はJR平成元年に建てられた駅舎で、改札前は書店や観光案内所があるので旅のはじめに情報収集をスムーズにできます。駅直結のCIAL桜木町「旧横濱鉄道歴史展示」では、日本初の鉄道駅であった旧横濱駅の開業当時に走っていた110形蒸気機関車や、パネル展示、ジオラマも。観光の合間に鉄道の歴史に触れることができます。

駅前広場には、開催まで1年を切ったグリーンエキスポ2027のPRコーナーも。多くの人が花壇と満開の桜をバックに記念撮影をしていました。
自家用車やタクシーで移動するのではなく、公共の移動手段を活用しましょう。旅先で車を使わないだけでもサステナブルな旅に大きく近づきます。また、徒歩や自転車で移動すれば、地球に負担をかけずに町の雰囲気も味わえるというメリットも。...
まずは赤レンガ倉庫方面に向かいます。海にかかる一本道の名前は「汽車道」。その名の通り、かつては貨物船が通っていた線路が現在は遊歩道として活用されています。


横浜赤レンガ倉庫脇の、海の近くにひっそりとたたずむこちらのスペース、何でしょう?……そうです。駅のプラットフォームです。

「旧横浜港駅プラットホーム」は、昭和初期まで利用されていたと言うプラットフォームを保存・復元した歴史的建造物。かつて汽車道を電車が通り、この場所が終着点でした。ベンチに腰掛け、海を眺めかつての横浜の姿を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。旧横浜港駅プラットホームから海沿いに歩くこと数分、目的地の横浜ハンマーヘッドが見えてきました。2019年開業の、客船ターミナルを中心とした複合施設です。
旅先の人達に敬意を払うため、旅に出る前に、その土地の歴史や文化を調べましょう。自分で調べて知ることは、相手への敬意を払うための第一歩につながります。また、何も知らずに訪ねるとその土地の表層的な面しか見えませんが、背景まで理解してから足を運んでみると、少し違った景色を観られます。...

横浜ハンマーヘッドの特徴は、食をテーマに掲げ体験型であること。クルミッ子づくりを体験できる「鎌倉紅谷 Kurumicco Factory」や、横浜土産として定番のありあけハーバーが運営する「ありあけハーバースタジオ」など、想い出づくりにもぴったりのショップが入居しています。
横浜ハンマーヘッドでエシカル消費を体験

出典:https://www.hammerhead.co.jp/shopnews/detail/?cd=000540&scd=000015
その中でも、横浜生まれのクラフトチョコレート専門店「VANILLABEANS THE ROASTERY」へ足を運ぶことに。国際フェアトレード認証を取得したチョコレート製品を展開しており、食べる人、作る人、カカオ原産国の人たちも笑顔になる仕組み作りに取り組んでいます。今年のバレンタイン用のチョコをVANILLABEANSで購入するなど、筆者もよく利用しています。


カカオの調達以外にも、チョコレート生産時に捨てられてしまうカカオ豆の外皮「カカオハスク」に着目したオリジナル製品の開発も行っています。お茶からブックカバー、なんとお香まで。実際嗅いでみると、爽やかさとウッディが混ざり合ったような香りでした。


併設するカフェで、オリジナルドリンクを頂くことに。暖かな春の陽気に誘われ、みなとみらいの景色を一望できるテラス席を利用してみました。

左より、カカオ55%のガーナ産チョコレートを使用したハンマーヘッド限定の「ショコラッテ–ハンマーヘッドセレクト–」、濃厚なチョコレートドリンクにコーヒーを追加した「ショコラッテ–カフェモカ–」。チョコレートらしい甘さの中にも、しっかりとした風味を感じる本格派な味わいでした。
旅のお土産やカフェ休憩には、バニラビーンズを利用し楽しくてエシカル消費に参加してみませんか。
もし苦手な味付けだったり、予想外の大盛りだったりして食べきれないときは、一緒に食事している人とシェアするのも一手です。どうしてもその場で食べられなさそうであれば、持ち帰ることができないかお店の方に聞いてみてください。...
地産地消マルシェや飲食店も!横浜市庁舎

横浜ハンマーヘッドをあとにし、汽車道を戻ります。駅とは逆方向に歩くと2020年に完成した横浜市庁舎が見えてきました。市庁舎には、市民や観光客に開かれたスペースや、商業施設ラクシスフロントも入るなどぜひ押さえて欲しいスポットです。建物入り口付近では、地域の歴史を感じるパネルが複数設置されていました。


1階は食堂など多くの飲食店が入居し、平日はビジネスパーソン、土日は観光客の利用が目立ちます。飲食店の中でも、横浜野菜を使ったメニューを提供するTSUBAKI食堂は季節の横浜野菜料理やサラダなど地産地消に力を入れています。
地産地消を実践する飲食店では長距離移動で運ばれる食材を使っておらず、移動に伴う温室効果ガスの削減に貢献できます。また、地元で採れた肉や魚、野菜を消費することで、旅先の畜産業や漁業、農業を応援することもできます。 ...
都市部にいると感じることの難しいローカル性を体験し、食を通じて地域とつながることを意識することはサステナブルな旅そのもの。メニューはお野菜以外もお肉料理や横浜のクラフトビール、季節の釜めしなど気になるラインアップ!横浜らしい洋食メニューやみなとみらい地区で手軽に利用しやすい地産地消のお店は意外と少ないため、こうしたお店がもっと増えてくれればうれしいなと思います。
市庁舎内には、グリーンエキスポ2027のPRブースも発見。事前リサーチにももってこいですね。

開港の港の記憶を今に伝える横浜開港資料館
横浜市庁舎から10分ほど中華街方面に歩いた場所にある横浜開港資料館。開港当時の趣ある洋風建築が保存されているエリアで、横浜の街歩きにうってつけです。1931年にイギリス領事館として建てられた旧館、そして横浜開港の歴史をたどる新館からなり何度でも訪問したいお気に入りスポットです。横浜開港・英国文化を伝えるセレクトショップとカフェも併設しているので、横浜土産も合わせてチェックしてみてください。
今回は、横浜発のお店や地産地消、歴史をたどる旅をテーマに横浜みなとみらいを中心とした徒歩を想定したサステナブルなモデルコースを紹介しました。みなとみらい周辺では、季節ごとに催し物も多くありますのでオリジナルのコースを組んで観光や旅をエンジョイしてくださいね!
フリーのライター/エシカル・コンシェルジュ。学生時代、100本以上のドキュメンタリー映画を通し世界各国の社会問題を知る。事務職を経て独立後、ソーシャルグッドに関連する記事を執筆。都会暮らしからはじめるエシカルな暮らしを実践中。




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